Appleは、2022年モデルとしてリリースを計画するiPhone 14シリーズに、大きく躍進した性能を加える可能性がある。
The Elecによると、ディスプレイ機器メーカーのAvacoが、LG Displayとトランジスタの製造に使用する製造技術(スパッタ) の仕様について協議を開始した。
LGが新しく製造を目論む部品は、LTPO OLEDディスプレイとして広く知られる低温多結晶酸化物薄膜トランジスタである。LG Displayは、iPhoneのDisplay製造を担うサプライヤーである。
このことが意味するiPhoneの未来は、近い将来に登場予定のシリーズすべてが、ProMotionテクノロジーを採用して登場する兆しを意味している。
低温多結晶酸化物を利用したディスプレイパネルは、低い消費電力で駆動させることが可能で、iPhoneにProMotionテクノロジーを採用するには欠かせない部品となる。一般的なディスプレイは、60Hzで駆動しているが、ProMotionテクノロジーは従来の2倍となる120Hzを使用して滑らかな映像をユーザーに提供する。
よりハイレベルな映像を提供するには、その分消費電力が増えるため、小さなバッテリーを搭載したiPhoneでProMotionを採用するには、消費電力を抑える技術が必須条件だった。
現在、iPhoneのディスプレイを製造する主要なサプライヤーは、LG DisplayとSamsungの2社である。LG Displayは、これまで一般的だったLTPSディスプレイの供給を担い、スタンダードモデルのiPhone向けにはLG Displayがディスプレイの生産を一手に担っていた。しかし、今回公となった生産ラインの変更で、次世代のスタンダードモデルに搭載のパネルについてもLTPO OLEDディスプレイパネルの生産が可能となる。
Samsungについては、既にLTPO OLEDディスプレイの供給が可能な体制が整えられており、LG Displayの生産ライン変更は、これから登場するiPhoneのディスプレイが、すべてProMotionテクノロジーに対応する可能性を示唆するものとなる。
なお、ハイエンドモデルのiPhone 14 ProやiPhone 14 Pro Maxと、スタンダードモデルのiPhone 14などの差別化は、ハイエンドモデルのノッチ廃止で大きな差を付ける可能性がある。