M1チップ搭載Mac、格上の「Intel i9搭載MacBook Pro 16よりも爆速」 / ベンチマーク結果、i9-10910を引き離す性能


M1チップ搭載Mac、格上の「Intel i9搭載MacBook Pro 16よりも爆速」 / ベンチマーク結果、i9-10910を引き離す性能

Appleが2020年11月11日に発表したM1チップ搭載のMacは、これまでのIntel製CPU搭載Macを超越する性能のようだ。

M1チップを搭載したMacとして、2020年に初めてリリースされたモデルは、MacBook Pro 13、MacBook Air、Mac miniの3タイプ。この中で、今回ベンチマークの結果が明るみとなったのはMacBook Airと、MacBook Pro 13である。

MacBook AirやMacBook Pro 13のベンチマーク結果が残されたのはGeekbenchで、結果のみをいうとIntelのCore i9を搭載したMacBook Pro 16インチよりも処理速度に勝る。

M1チップを搭載したMacは、ベースクロックが3.2GHz。比較対象に持ち出されたMacBook Proは、第10世代となるIntel Core i9 2.4GHzが搭載されているモデルである。i9 2.4GHzは、MacBook Proのオプションとして用意されているチップで、標準搭載されているものよりも勝るものとなる。

比較対象として持ち出されたi9搭載Macは、既に周波数で負けているが、従来のMacBook Proには、これを超えるCPUスペックが用意されておらず、これ以上レベルを合わせることができない。そのため、オプションとして用意された最速のi9対、ベースモデルのM1の対決となっている。

結果をお伝えすると、下記の通りである。

このテスト結果では、M1チップの性能が全体的にi9を上回る結果となった。マルチコアのスコアを見ると、M1チップのMacBook Pro 13が、Intel i9のMacBook Pro 16に負けている。おそらく、個体差や使用環境によるものと見込まれる。

ただ、間違えてはいけない。比較対象として持ち出されたMacBook Pro 16は、Intel製CPUを搭載したMacBook Proの中で最速のモデルである。M1は、省電力と小型化に振っているチップであり、今後登場が見込まれる上位チップは、M1を上回る性能であることに間違いない。

M1チップ搭載Mac、格上の「Intel i9搭載MacBook Pro 16よりも爆速」 / ベンチマーク結果、i9-10910を引き離す性能

なお、このテスト結果をほかのMacと比較すると、M1チップはシングルコアの性能がMac史上最速となった。最速をキープしていた2020年モデルのiMac 27インチは、Intel Core i9-10910 @ 3.6 GHz (10コア) を搭載したモデルで、シングルコアのスコアが1251だった。

M1チップ搭載Mac、格上の「Intel i9搭載MacBook Pro 16よりも爆速」 / ベンチマーク結果、i9-10910を引き離す性能

しかし、残念ながらマルチコアのトップは譲る気配がないようである。現在トップに君臨しているモデルは、2019年モデルのMac Proで、28コアを有するIntel Xeon W-3275M @ 2.5 GHz。スコアは18950である。マルチコアの順位を見ると、Mac Pro 2019年モデル、Intel Xeon W-3223 @ 3.5 GHz (8コア) の下に位置する模様。

今回の全体的な結果を見ると、M1が良好な結果を残す形となった。しかし、実際の使用では、今回の比較と同様の結果になるとは限らない。もしかすると、Intel製のCPUを搭載するMacBook Proに軍配が上がる可能性もある。その理由は3つ。

1つ目は、M1MacBook Airはファンレス仕様である。放熱を自然に任せることしかできないMacBook Airは、高負荷をかけ続けた状態では、性能を制限する可能性が考えられる。

2つ目の理由は、Intel製のCPUを搭載するMacBook Proは、CPUとは別にグラフィックスボードを積んでいる。しかし、別体のグラフィックを搭載しないM1チップのデバイスは、グラフィックに負荷が多い状況下でCPUの処理速度が低下する可能性がある。

3つ目は、個体差。同じように製造されるデバイスでも部品単位で見ると、少なからず個体差は存在する。万全の体制で、一定の水準を保証したとしても、誤差の範囲内として製品化される許容範囲はあり、最高の性能を発揮するものもあれば、ギリギリ合格の範囲として出荷されるものもあるはずだ。

余談であるが、M1チップの性能は、2020年モデルとして登場したiPhone 12シリーズや、iPad Air 4に搭載されたA14チップの性能も凌駕している。そのため、Aシリーズと同じAppleシリコンとして登場したMシリーズは、Aシリーズの上位互換に値するものと捉えていいようだ。

現状で最新のAシリーズであるA14チップは、iPhone 12 Proのベンチマークで、シングルが1584、マルチが3894のスコアを獲得している。iPhone 12シリーズと同じA14チップを搭載したiPad Air 4のスコアは、シングルが1585、マルチが4647となる。

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via: MacRumors

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4 年 前

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4 年 前

Geekbenchで計測されたM1チップ搭載のMac mini、ベンチマークテストの結果。
2つ中1つ、下のものはIntel i5。

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