Appleが2020年モデルとしてリリースしたiPhone 12シリーズは、予期せぬ電波の消失を経験する可能性がある。
5Gネットワークに対応した新しいiPhoneとして登場したiPhone 12は、従来の4Gよりも遙かに高速な通信を行うことが可能なデバイスとして華々しく登場した。
しかし、この新しいネットワークに対応したiPhoneは、残念なことに電波の受信感度が良好な場所でも電波が無くなってしまうという不具合に見舞われるケースがあるようだ。
Redditに投稿された内容を確認すると、電波が十分に届いている地域で、iPhone 12 Proはノーサービスになり、その後1分ほどで待機状態になった後に、LTE(4G) の電波を拾うようになるという。
投稿者は、移動中に起きた出来事であったと前置きした上で、5Gの電波塔から4Gの電波塔への切り替えがスムーズに進まなかったために、一時的に電波が消失してしまったのではないかと伝えている。
しかし、ほかの報告などを探していると、移動していない環境下でも同様の現象が起きることと、iPhoneで使用している携帯キャリア(日本ではドコモやauなど) には関係していないことが分かった。
現時点で、日本では同様の現象を耳にしたことがないため、もしかすると5Gに利用される電波の違いがあるのかもしれない。
5Gは、ミリ波とサブ6という2つの電波があり、iPhone 12シリーズは国によって使用する電波を変えている。具体的には、アメリカではミリ波を使用し、ほかの国ではサブ6を使用するように設定されている。
ミリ波とサブ6の違いは、電波の飛距離と通信速度の違いで、前者は飛距離が短い代わりに通信速度が速く、後者は飛距離が長い代わりに通信速度はミリ波に負ける仕様となっている。
iPhoneをこの問題から直ちに復旧させる方法は、iPhoneの設定を一時的に機内モードにすること。機内モードにすることにより、キャリアからの電波を一時的に遮断し、再びキャリアの電波塔へ接続するという方法である。簡単にいうと、パソコンの再起動と同じようなものである。
iPhoneを機内モードにするには、コントロールセンターから飛行機のマークを押す。再びキャリアの電波を拾うには、もう一度機内モードボタンを押して機内モードを解除する。
iPhone 12シリーズのコントロールセンターを表示するには、画面右上のバッテリー表示付近を押さえたまま指を下にスライドさせる。
なお、この復旧方法は、根本的な解決策ではないことと、復活が確実なものではないことを心に留めておいてほしい。