アイコスの新商品マールボロ トロピカルメンソールは、フィリップモリスが今までの経験を元に新しく販売を開始したアイコス専用のマルボロヒートスティックである。2019年8月19日より全国発売が開始された。
実は、この商品は全国発売される以前の段階で、アイコスの製造販売を行うフィリップモリスの中の人からゴリ押しされた商品なのだ。その発端となった切っ掛けは、雑談で持ちかけたアイコスを使い続けるうちに表れる口臭の悩みである。
このページは自己啓発を促す内容である。副流煙や高温で燃えるタバコの火から子どもを守るため、タバコを止められない大人達へ、せめて火を使わないアイコスへシフトさせたい、そして火を使う紙巻きタバコへ戻らせない目的である。しかしながらアイコスは喫煙具だ。未成年者の喫煙は法律で禁じられている。有害な副流煙自体は発生しないようではあるが、ニコチンなどの依存を引き起こす物質は含まれていることは確かで、一度習慣付くと後に引き返すことは極めて困難だ。友達などに勧められても決して安易な気持ちで手を出すべきではない。兎に角お金だけがどんどん減り、高額納税者の仲間入りである。くれぐれも注意したい。
トロピカルメンソールは、フルーティーな清涼メンソールを謳い文句として、極上の味わいと贅沢なひとときを提唱している。その見た目に輝くオレンジ色のパッケージが表象するものは、性別を問わない親しみやすい味なのかもしれない。
実のところ このヒートスティックに関して、記事を書くつもりは毛頭なかった。しかし、ひょんなことからフィリップモリスの中の人からお電話をいただく機会があり、色々とお話をさせていただいたところ、トロピカルメンソールをゴリ押しされたのである。これはもう書くしかないではないか。
口臭の悩みでゴリ押しされたトロピカルメンソール
今回も他のヒートスティック同様に、様々な条件下で多くの方に試していただいた。その結果、同じような悩みを抱えている方に私もゴリ押ししたい。つまりフィリップモリスの中の人と同じ結論に至ったのである。
その悩みは先でお話ししたとおり口臭の悩みだ。アイコスを続けていると、紙タバコ(火を付けて吸う従来のタイプ) と同じようにタバコ特有の口臭が気になり始める。この口臭は紙タバコのヤニ臭さではなく、アイコスの臭いとともに口が渇くことで発生する口臭だ。いくら水分を取っても口が渇くいわゆるドライマウスである。余談ではあるが、口腔乾燥症(ドライマウス) は、症状を現す言葉であり病気を指すものではない。
そんなお話をしていたところ、何を閃いたのだろうか、ご自身も経験しているかのように「トロピカルメンソール試されましたか?!是非試してみてください。折角普通のたばこ臭さとは離れられたのに今のままでは…(云々」というように、答えを見つけているかのような勧め方をしていただいたのだ。
マルボロ トロピカルメンソールを試した感想
そこで、そんなにゴリ押ししていただけるならばと、トロピカルメンソールを多くの喫煙者に試していただいたところ、喫煙者と非喫煙者の抱える不満や問題に対して、絶妙なところを捉えていることをうかがい知る結果が出たのである。
アイコスは一般的なレギュラータイプや通常のメンソールの他に、フレーバーを使用した個性の強いヒートスティック(タバコ) も販売されている。その強い個性は俗にいうフレーバー系のメンソールで、独特の風味で好き嫌いがハッキリと分かれるために敬遠する方も少なくない。
私自身は個性の強い紫色(パープルメンソール) などを好んで愛用していたのだが、その個性ゆえに飽きて普通のメンソールに戻った経緯がある。
残念なことに開封時のニオイは正に…
そしてトロピカルメンソールは、その個性が豊かなフレーバー系のヒートスティックなのである。フレーバーと認識した時点で試さないまま現状維持を続けている方も多いのではないだろうか。
まず開封してパッケージ内のニオイを確認すると、これは正に肩凝りや首筋などの強ばりによく効くサ●ンパスである。トロピカルとは一体何なのかと思わせる香りがグワッと押し寄せるのには正直なところ驚きを隠せなかった。何もサ●ンパスのニオイが臭いと言っているわけではない。トロピカルとは無縁なのではないかと思うだけだ。
しかし、あれほどまでにゴリ押しするからには訳があるはずである。
よく嗅いでみると、その香りは「マンゴーか?オレンジか!あ、みかんか!」と、メンソールとともに広がる甘みを感じさせるフルーティーな香りは名前に恥じないトロピカルな香りであった。
長期テストで分かった結果だが、このグワッと来る香りはカートンで購入する方にしか味わえないようである。カートンのフィルム包装を開封した直後に1箱取り、それを開封すると強めの刺激臭が来るのだが、カートン開封後しばらく経った物からは タバコ自体のフィルム包装を開封していないにも関わらず、その刺激臭が半減していた。実にまろやかな匂いである。
数人の喫煙者が試していい意味で拍子抜け
実際に吸ってみると、強すぎず弱すぎないメンソールとフルーティーな香りが口いっぱいに広がり、ちょうどいい具合に調和した風味に違和感がなかった。どの方向からもニュートラルな口当たりは、いい意味で拍子抜けをしてしまった。
嗜む前の段階では、有り余るほどに強調された甘みや独特の風味が後を引く物だと思い込んでいたため、あまりにも普通の吸い口には極々驚くばかりであった。今までラインナップされていたヒートスティックからは考えられない穏当な口当たりだ。アイコスを吸っている気にはならないその口当たりは、昔ながらの紙タバコに近い物を憶えるが、後口には紙タバコ特有の嫌なヤニ臭さを感じないのが印象的である。強さで言えばメンソールとミントの中間だろう。十分満足のゆく吸いごたえである。
弱いと感じるミントでもメンソールと同様に感じられるキック感のある雑味がトロピカルメンソールでは感じられず、メンソール派にもミント派にも少なからず不満を抱えている方は一度試してみることをオススメしたい。
非喫煙者の反応がいい
喫煙者として常に恐縮するのが非喫煙者の存在である。自分が如何に気をつけて風下や喫煙室にいても、不意に現れる非喫煙者の反応には気が行ってしまう。
そこで非喫煙者には申し訳ない気持ちはあったものの、今後のためにどういう感情になるものか、喫煙者のいる空間に行くことの多い非喫煙者に確認をお願いした。テストを行ったのは、通常のメンソールと新しく登場したトロピカルメンソールの2種類である。
まず、喫煙者からの人気が高い反面で、非喫煙者からの悪名も高いメンソールに関して、多く集まった意見は「ぐさい…」「臭い気分悪いわ!」「ドぎつい臭い。」「嫌」「耐えられん。」「紙タバコの方がマシ」というものであった。
次に試したトロピカルメンソールは、「臭い…」「普通のタバコを薄くした臭いがする」「後に残るような臭いじゃない」「問題ない」「横で吸われても耐えられる」というものである。
2品ともに吸いごたえのあるタバコでありながら非喫煙者の反応に違いが出たことには二方ともに驚いた。見出しの“いい” という表現は嗜好品という意味合いで見れば不適切なのかもしれない。しかし、テストではメンソールのように激しく険悪な態度を取られなかったトロピカルメンソールは、顔を伺いながら喫煙する小心者からしてみれば胸をなで下ろす反応である。喫煙者非喫煙者ともに無難なヒートスティックであった。
紙タバコに一番近いヒートスティック
必要以上に刺激成分を加えることで満足をさせるのではなく、メンソールとフレーバーの絶妙なバランスで充実感を与えてくれるトロピカルメンソールは、アイコス特有の臭さをあまり感じることがないタバコらしい臭いだ。違和感なくすっと馴染むこの味は普通のタバコに1番近い味付けかもしれない。
製品の特性上、やはり臭うことには変わりないのだが、不意に喫煙室に入ってくる非喫煙者に気を遣うならば、吸い口に不満をあまり感じることのないトロピカルメンソールは試してみる価値のある物ではないだろうか。
また、メンソールや他のフレーバー系のヒートスティックに比べて、幾分刺激が少ないトロピカルメンソールは、口内環境への負担が少ないのか、乾燥気味であった口に唾液が戻り、口臭の悩みが幾分消える結果となった。
最後に余談ではあるが、喘息持ちはアイコスで発作を起こしてしまう方もいる。紙タバコでは苦しまないのにアイコスでは苦しむ方が、それなりの割合でいらっしゃるので喫煙にはくれぐれも注意を払いたい。「アイコスだから大丈夫」は絶対にない。タバコには変わりがないのだから。
※決まり事ではあるが、ここで紹介した内容は個人の意見であり、効能効果を表すものではない。体に関する症状を相談した旨の記載があるが、“相談” は話を短くまとめるために使用した単語であり、実際には雑談で口臭の話をしたに過ぎない。身体に関する何らかの症状でお困りの際には、医師に相談することをお勧めする。