AppleがiPhoneの新しいオペレーティングシステムとして、今秋リリースを予定するiOS 15は、カメラのデジタル処理が更に進化を遂げている可能性がある。
iPhoneやデジタルカメラなどで撮影した写真をより美しく仕上げることをデジタル現像といい、iPhoneは元々自動で一定以上のクオリティに写真の仕上げを行っている。
この自動現像処理が、iOS 15では大きく進化し、写真に写り込む不用な光をシステムが後処理する可能性がある。
排除される光の正体はレンズフレアである。レンズフレアとは、カメラが被写体を捉える際に、光源の向きによっては、不要な光がカメラレンズを通して写り込む。これは、高性能レンズを使用したとしても必ず排除しきれるものではない。
例えば、太陽を正面に撮影する逆光と呼ばれる撮影方法では、カメラレンズの性能のほかにもレンズに付着した汚れがフレアを発生させる原因を作ってしまう。
iOS 15では、このフレアをiPhoneが検知し、自動的に写真の修正が行われる可能性が出てきている。この自動修正の可能性は、開発者用としてリリースされているiOS 15のベータ版を使用するRedditユーザーが投稿した内容が元となっている。
Redditのユーザーは、iPhone 12Proのカメラを使用し、逆光の風景写真を撮影した。実際のコメントは次のようなものである。
写真を外出先で撮影したのですが、レンズフレアの影響で写真が台無しだと思い、あとで編集を加えなければならないと思いました。iPhone 12 Proのカメラレンズはレンズフレアが出やすいので、これまでに何度も同様の考えがありました。しかし、今回撮影した写真を自宅に戻って確認したところ、ライブフォトにはフレアが映り込んでいるにも関わらず、写真自体からはレンズのフレアが自動的に削除されていたのです。
フレアの自動撤去については、Appleが公表しているものではなく、一般向けとして正式リリースされるiOS 15に、実際に自動修正が盛り込まれるのかについても不明である。