内閣官房は、マスクなどの効果について動画を公開した。
公開された動画では、マスクの有用性が紹介されており、マスクの有無で異なる飛沫吸入リスクが説明されている。
この割合を示した動画は、理化学研究所がスーパーコンピュータ富岳(ふくなが) を用いて計算したものと、東京大学医科学研究所の研究結果を基に作成されているようだ。
まず、理化学研究所がシミュレーションした飛散の結果では、話し手が一般的に流通している不織布マスクを着用した場合、“大きな飛沫” の飛散はほぼ100%、小さな飛沫は70%防止できることが分かったという。
東京大学医科学研究所では、50cmの距離を置いて対面するときに、聞き手はどれほどの飛沫量を吸入してしまうのかを計算している。
研究では、双方がマスクを着用したときと非着用のとき、異なる種類のマスクを使用した場合が紹介された。
まず、話し手がマスクを着用せず、聞き手だけがマスクを着用した場合、聞き手が吸い込む飛沫の量は、布マスクが17%、サージカルマスク(不織布) が47%、N95マスク(微粒子用マスク) が79%の吸い込みを防ぐことが可能。
次に、話し手だけがマスクを着用し、聞き手がマスクを着用していない場合、聞き手が吸い込む飛沫の量は、布またはサージカルマスク(不織布) で70%の吸い込みを防ぐことが可能。
最後に、話し手と聞き手の両方がマスクをした場合、聞き手が吸い込む飛沫の量は、両方が布マスクを着用した場合は70%、両方がサージカルマスク(不織布) を着用した場合は75%の吸い込みを防ぐことが可能。
呉々も注意したいのは、これは吸入リスクの割合ではなく、“吸入する量の割合” と紹介されている点である。
互いが市販されているマスクを利用し、最大限の配慮を行ったとしても25%の飛沫は吸入してしまう可能性がある。
マスクを着用することで、75%もの飛沫吸入リスクを回避できるのならば、マスクの着用は推薦されるべきだが、残りの25%のリスクを和らげるには、ソーシャルディスタンスや換気などに注意が必要となる。
しかし、換気には様々な問題が山積みである。個人宅や店舗などを含めて、どれほどの換気を必要とするのか、防犯上の問題や、暖房や冷房の問題も絡んでくるだろう。
とくに店舗での問題を挙げるとするならば、客入りで左右される飛沫量に対して、どれほどの換気を必要とするのかを把握することができない点である。
そこで、お奨めしたい4つのものを紹介したいと思う。
まず、個人宅にお奨めしたいものは、数百円で購入できる窓の延長カギと、コロナウイルスに有効であることが証明されたプラズマクラスターの導入である。プラズマクラスターは、水をプラスとマイナスのイオンに変化させて、空気中で合わさるときにウイルスの抗力を無効化する効果が立証されたものである。詳しくは下記のリンクをご覧いただければと思う。
そして、店舗での利用は、それらに加えて二酸化炭素の検出器と、室内の空気を強制排出する換気扇の導入である。飛沫量を計測することは現実的ではないが、人が排出する二酸化炭素の量は容易に計測が可能である。開店前の値を基準値として、換気の目安を二酸化炭素の量で確認することは、とくに小さな店舗で有効な可能性がある。