Intel製のCPUに代わり、Appleシリコンを初めて搭載したMacは、グラフィックス一体型のCPUを搭載し、AMD RadeonやNVIDIA GeForceのグラフィックスは搭載していない。
IntelのCPUに内蔵されているグラフィックスの性能を基準に考えると、不安に感じる人は多いだろう。
PhotoshopやIllustrator、Premiere ProといったAdobe製品を使う人や、目一杯ゲームを満喫したい人にとって、グラフィックスパフォーマンスは、CPUなどの性能と同様に高性能でなければならない。
しかし、従来のチップから代わり、まったく新しいものを搭載したMacは、困ったことに従来の指標に当てはめる術がないのである。こうした悩みに、tom’s HARDWAREは、解決の糸口を見つけて公開した。それが、M1チップのグラフィックス性能を示すベンチマークスコアである。
そのものの性能を計測するベンチマークは、グラフィックスの性能の評価ができるGFXBench 5.0によりテストされている。
結果、AppleがMacに搭載したM1チップは、グラフィックスの性能において、GeForce GTX 1050TiやAMD Radeon RX560を上回る性能であることが分かった。
難しいことをいっても仕方がないので、単刀直入にいうと、PhotoshopやIllustratorを実用的に使用できるレベルである。
動画編集でPremiere Proを使用する場合には、10分の動画を基本として考えると、フルHD画質での作成には問題なく、4Kでの作成は可能だが少々厳しい可能性があるといったところだ。
ただし、動画に関しては、処理装置自体の性能や、その元となる具材によってグラフィックの負担変化が大きいため、あくまで目安として受け止めていただければと思う。なお、4K動画の視聴に関しては、まったく問題なく視聴できる性能である。処理装置の性能に関してはこちらをどうぞ。
ゲームに関しては、私自身がそこまで求めていないのでこまたろPCを拝見したところ、比較に出たGTX 1050Tiは、最重量級のゲームでもグラフィックスを調整すれば遊ぶことができる性能と評価し、DirectX 12ベースでは力不足を感じると伝えている。
M1チップのMacを購入するに当たり、PhotoshopやIllustrator、それにYouTubeなどの動画編集に使用するPremiere Proが正常に使用できるのか、この辺りが気になる人が多いように感じます。
そこで、普段からフォトショとプレミアプロを酷使している私の使用環境と、【M1チップMacのデメリット】を紹介しようと思います。
使用用途は、Photoshopの場合、普段射し込み画像の加工をしたり、一眼レフなどで撮影した大きな容量の写真を何百枚と精密に編集する目的で使用しています。
プレミアプロに関しては、YouTubeに動画を上げる際の作業と書き出しです。
今までに動画を作成したことのある方であれば、私の動画には一般的な動画よりも多くの材料と工程が必要なことがお分かりいただけると思います。つまり、通常の動画よりも編集作業が重くなります。そのことを踏まえた上で、現状の使用環境をご覧いただければと思います。
使用環境は、2016年モデルのMacBook Pro 15インチ、Intel Core i7 クワッドCore、16GBメモリ、Radeon Pro 455 2GB。このMacをクラムシェル(画面を閉じて外付けのディスプレイで使用) で使用し、27インチの4Kディスプレイを接続しています。
M1チップのMacは、私の使用しているMacよりもスペックが上です。そのため、おそらくまったく問題なく使用できるだろうと踏んでいます。
ただ、1つ気がかりなことは、M1はグラボがCPUと一体型(正確にはメモリも一体型)ということ。一般的に高性能なグラフィックスを搭載したデバイスは、CPUとは別にグラフィックスボードを搭載しています。
何がいいたいのかというと、CPUとグラフィックスが別体式のデバイスでは、CPU用のメモリと、グラフィックスのメモリが別々に用意されています。
しかし、M1チップは、グラフィックスが別体式ではなく、一般的なパソコンと同様にCPUとグラフィックスが一体式となるため、必然的にメモリはCPUとグラフィックスが共用します。グラフィックスが専有するメモリが増えれば、CPUが処理に専有できるメモリの量が減り、処理に専有するメモリ量が増えればグラフィックスが専有できるメモリ量が減るため、この辺りがどのように影響をもたらすのか、それと熱の問題は克服しているのかという点が不安材料となります。これが私の考えているデメリットです。