Appleが2021年に発表すると噂のiPhone 13シリーズは、低消費電力化が進み、バッテリーの寿命が15%から20%向上する可能性がある。この消費電力の削減に貢献しているものは、新たに採用の新型A15チップである。
また、ハイエンドモデルのProとPro Maxには、かねて噂のProMotionテクノロジーが実装される可能性が濃厚となってきた。
DigiTimesが得た業界筋の情報によると、iPhone 13シリーズの2モデルについては、低消費電力が特徴のLTPOディスプレイを搭載する。このディスプレイのリフレッシュレートは、これまでの60Hzから120Hzへと引き上げられて、動きの滑らかさがより一層強まる。
Appleへディスプレイの供給を担うSamsungとLG Displayは、ディスプレイパネルの生産ラインをLTPSからLTPOディスプレイ用に切り替えている最中で、進行中の切り替え作業は2021年前半に完了するようだ。つまり、iPhone 2021年モデルの製造スケジュールに間に合う可能性が高い。
ただし、LTPOディスプレイパネルの製造は、LTPSパネルの製造よりも工数が増えるため、これまでよりも生産数が落ち込む可能性がある。もしかすると、オーダーに対しての出荷数が、従来のLTPSよりも追いつかない時期が出てくるのかもしれない。
切り替え作業が進められているラインで、これまで生産されていたパネルは、iPhoneにも搭載の標準的なLTPSディスプレイ。これからの主流になり得る次世代型パネルの生産に向けて、準備を整えているサプライヤーの動きから察するに、2022年のiPhoneはシリーズすべてにLTPOディスプレイの採用も予感する動きである。
低温多結晶酸化物の略であるLTPOは、低消費電力に貢献するディスプレイといわれており、バッテリーが小さいiPhoneなどのデバイスで、60Hzよりも消費電力が大きい120Hzを実現する上では欠かせない存在といわれている。
新しい低電力パネルが搭載されるiPhoneについて、これまでの情報では、2020年モデルのiPhone 12シリーズから始まるとの見込みも発せられていた。しかし、ディスプレイアナリストのRoss Young氏は、LTPO搭載デバイスのリストにiPhone 12の名前がないことを指摘、120Hz駆動のシステムはiPhone 12に存在しないことを的中させていた。そして、それに併せて、Young氏は2021年モデルのiPhoneに120Hzが計画されていることを予測している。
ゲームやペン先の追従性に優れた120HzのProMotionテクノロジーは、2017年にiPad Proへ搭載された機能である。iPhoneに採用されたることによってユーザーが得られる恩恵は、動きの激しいゲームなどのエンターテイメント、ほかにもカメラ追従性の高性能化にも貢献など、これまでシステムの限界が故に諦めていた性能の進化が期待されている。
2021年モデルのiPhoneは、マイナーアップデートとして様々な点に改修が盛り込まれるといわれている。
Via: MacRumors