Appleは、電気自動車のApple Carを具現化するために、iPhoneを製造するFoxconnに電気自動車の製造を注文する可能性がある。
以前、Bloombergは、Foxconnを取り上げ、中国のベンチャー企業であるBytonと戦略的協力関係を締結し、2億ドルの投資する計画を伝えていた。
Bytonは電気自動車のベンチャー企業として設立された会社で、2022年の生産に向けて動く若い企業である。
この話を裏付けるような形でBloombergが取り上げた内容は、Appleと自動車メーカー各社との交渉が難航をし続けた場合、AppleはiPhoneの製造を担うFoxconnに電気自動車の生産を託す方向に軌道を修正することを示唆するものである。
現在、Appleは複数の自動車メーカーと協議を行っているとされるが、交渉は難航を極めているようだ。
自動車メーカーとしては、自動車の開発から生産まで一貫して行う立場から製造のみを担う会社になることを望んでいない可能性が示唆されている。
Appleは自動車を製造する上で3つの選択肢がある。既存の自動車メーカーと提携を行うこと、自社で製造ラインを持って完全自社生産とすること、FoxconnやMagnaなどの委託製造業者と提携すること。
Foxconnは、言わずとしれたiPhoneの製造を担う中国の企業である。Magnaは、カナダの自動車部品メーカーで、数年前にApple Carの開発にエンジニアを送り込んでいたという話が浮上していた。
Magnaは、世界的に展開する自動車部品メーカーだが、BMWやレンジローバーなどの製造委託業としての生業も兼ねている。その規模は相当なもので、年間規模は約25万台。
開発や設計など、Appleは多くのことを自社で行うが、製造を行う企業は他社である。この理由は、製造会社を維持すると発生する諸々の負担や地域とのコミュニケーションなど、複雑な取引を他者に任せる方が合理的にだと考えているためで、自動車の性能に関してもそうである。おそらく自社で生産に乗り出すことはしない。
残る選択肢は、Foxconnが自動車の製造の監督を行うというもの。Bytonがリリースする電気自動車は、Appleのロゴを身にまとい登場する可能性が、これまでよりも高くなっている。