Appleが2020年10月に発売を予定しているiPad Air 4について、Geekbenchにて好奇心をそそるテスト結果が見つかっている。
それは、iPad Air 4に搭載されているApple A14 Bionicプロセッサをテストしたベンチマークテストの結果である。デバイスの頭脳となるプロセッサは、そのもの自体の性能を表す指標となる。
公開された結果は次の通り。2.99GHzで駆動する6コアのA14チップは、シングルコアで1,583、マルチコアで4,198の性能を記録している。
ちなみに、記載されているマザーボード(メインの基盤) の型番がH308APのものは、正確なリークで有名な有没有搞措氏 (Twitter: @L0vetodream)によるとセルラーモデルで、Wi-FiモデルにはJ307APが搭載されているという。
比較として、iPhone 11 ProのA13チップを持ち出すと、シングルコアのスコアを見たときに、11 Proのスコアは平均して1,327である。この時点でA14は、前モデルのチップよりもはるかに効率的であることが確認できる。
Appleは、9月15日の発表イベントで、新しいiPad Air 4は、A12 Bionicを搭載した従来のiPad Airと比べて、処理速度が40%速く、グラフィックスの性能も30%向上していると伝えていた。今回のスコアを確認すると、その数値が妥当な線として示されていることが確認できる。
ただし、マルチコアを確認していくと、少々残念な部分が見えてくる。速い速いといわれているA14チップを搭載するiPad Air 4は、iPad Proをも凌ぐ高性能だと皆が確信していたはずである。確かに新しいデバイスとして登場するiPad Air 4は、それよりも前に発売されたデバイスよりも高性能であることに間違いはない。しかし、iPad Proに搭載されるA12Zチップは4,644ポイントを叩きだしており、A14の4,198ポイントはA12Zをわずかに上回ることができていない。
もちろん、この1度のテストですべてを評価すること自体が間違いであるため、今後多くのユーザーがベンチを行い、平均値が出せるだけの材料を見守るしかない。
また、この結果にはハンディがあることもお伝えしたい。デバイスの性能を左右するものは、基本的にプロセッサという処理装置のほかに、一時記憶として使用されるメモリや、記憶装置などの性能にも左右される。
まず、iPad ProのA12Zチップは2.49GHzの8コアであり、iPad Air 4のA14チップは2.99GHzの6コアである。新しいA14チップは周波数ではA12Zを上回るが、ベンチテストのように、そのものの性能を測るような場面では、コア数がものをいうこともあり、結果としてマルチコアの性能が落ち込む形となった。
メモリに関してもA12Zチップを搭載するiPad Proは、2020年モデルのため、全モデルでメモリ容量が6GBである。それに対して、新しいiPad Air 4が搭載するメモリ容量は4GB。この違いは少なからずベンチテストの結果に反映される可能性があることもお伝えしておきたい。
the J308AP is the code name for the iPad Air 4 cellular version
wifi is J307AP
has anyone given you this information before?
im an actor😂 yes 100% pic.twitter.com/mYqD20Como— 有没有搞措 (@L0vetodream)