Appleは2020年8月5日、新型のiMac 27をリリースした。
デザインそのものは変わっていないが、全体的にパフォーマンスの向上が図られている。
今回のリリースでは、27インチがフルモデルチェンジした形となるが、21.5インチのiMacにも手が施されており、全サイズ全グレードでSSDの記憶装置が標準搭載されるようになった。従来まで使用されていたHDDは、iMacから姿を消す形となっている。
新しい世代となったiMac 27は、第10世代のIntel製CPUを搭載している。標準では、6コアまたは8コアから選択することのできるプロセッサには、オプションとして10コアが用意されており、様々な用途に対応できる仕様となる。
仕事量と共に増やす必要のあるメモリは、標準で8GBが搭載され、オプションとして用意されている最大メモリサイズは128GBとなる。最大容量ともなると、メモリの追加のみで+260,000円(税別) が必要となる。一般的な用途では16GB(+20,000円) くらいが妥当な線だが、昨今 動画などの編集に人気が高まりつつあるため、32GB以上を選択する購入者も増えそうである。
グラフィックは、AMD Radeon Pro 5000シリーズが採用されており、5300(4GB GDDR6メモリ搭載)あるいは、5500 XT(8GB GDDR6メモリ搭載)が標準搭載のものとなる。5500 XT(24の演算ユニット) を搭載しているものは、別途オプションを選択することもできる。選択できるオプションは、より高速なパフォーマンスと処理能力が得られるRadeon Pro 5700(8GB GDDR6メモリ搭載, 36の演算ユニット)+30,000円(税別)と、3Dコンテンツの制作や複雑なエフェクトを扱うビデオ編集などに最適なRadeon Pro 5700 XT(16GB GDDR6メモリ搭載, 40の演算ユニット)+50,000円(税別)となる。
ストレージは256GBと512GBのSSDが標準で内蔵されており、最大8TBを選択することができる。価格は+240,000円(税別) となる。
トータルパフォーマンスの引き上げと共に出てきたディスプレイのオプションにも注目したい。用意されたNano-textureガラスは、高価なプロ向けとして用意されているPro Display XDRに採用されているもので、光の反射をコントロールすることが難しい環境下で反射率を低く抑えるマット仕上げのものとなる。標準のディスプレイも反射を抑える努力はしているが、現状で反射が気になる人は必ず追加したいオプションの一つである。
iMac初ではないのだろうか。より自然な感覚で画面を見ることができるTrue Toneにも対応するようになり、大画面を抱えた長時間の作業も眼への負担軽減に貢献しそう。
内蔵されるカメラやスピーカー、マイクにも手が入れられており、昨今注目を浴びるコミュニケーション用のカメラは、720からようやく1080pのFeceTime HDカメラを搭載するようになった。スタジオ品質の3マイクアレイを搭載し、T2チップとスピーカーの連携は原音を忠実に再現して、目の前にいるようなビデオ通話を楽しめるものとなっている。また、もちろんのことではあるが、音楽や映画などのコンテンツも今まで以上の品質で楽しむことができそうだ。