Adobeは、Photoshop Cameraアプリをリリースした。8ヶ月にも及ぶテスト期間を得て、ようやくすべてのiPhoneユーザーが利用できるようになった。
Photoshop Cameraは、これまでにAdobeが培ってきた加工技術がフルに生きているカメラアプリである。
AdobeやPhotoshopといった単語をきくと、難しい操作が必要なのではないかと思われがちだが、その逆である。撮影時のエフェクトでも被写体を自動的に認識し、明るさや色合いなど、ユーザーは何もする必要なく、カメラ任せでベストなショットを保存することができる。
驚いた点は、画面に映し出されるエフェクトが、エフェクトという域を超越している点である。もちろん、それを売りにリリースされたアプリであることには間違いないが、風景を置き換えてしまう技術力の高さには圧巻させられてしまった。
人を彩ることにも長けているのは間違いないが、私が驚いたのは風景写真である。曇りを晴天にできたり、風景に厚みを加えたりできる。もっと欲を出したければ、現実の空想世界を撮影することもできる。
「ここまでできるのか」といいたくなるほどのカスタムフィルターやエフェクトが80個を超えて用意されており、その中にはビリー・アイリッシュなどのインフルエンサーからインスピレーションを得たカスタムレンズも用意されている。
デフォルトで用意されているレンズは、「人物」「ポップアート」「スペクトル」「ビリー・アイリッシュ」「アートフル」「食品」「風景」「ブルースカイ」「空想」となっている。この中でも一部のカテゴリは、別途予めダウンロードを必要とする物があるので、通信料を気にする人は、予めWi-Fi環境でレンズをタップしてダウンロードしておくといいだろう。
このアプリの面白い点は、上記で紹介したレンズのほかにもいろいろと追加できるということである。レンズクリエイターに登録すれば、自身で作ったレンズを使用することもでき、それらを公開することができる。
ひとつの優れたアプリを使うユーザーが、ユーザー同士でアップデートしていく面白さにハマる人も増えそうだ。