会員制の大型スーパーであるコストコで使用できる支払い方法といえば、今までは現金または1社に限定されたクレジットカードブランドの2種類のみだった。この方程式は今現在も変わることはない。
しかしクレジットカードのブランドが代わり、アメリカン・エキスプレスカードが使用不可となっている。きっと色々な方向性から驚く方は多いだろう。今まではコストコで使用できるクレジットカードと言えばアメリカン・エキスプレス(アメックス) 一択だったのだ。
しかしその固定概念は、コストコ会員に送られたダイレクトメールで崩れ去ったようだ。
誤解を招くダイレクトメール
コストコは昨年だろうか、会員宛に封書でダイレクトメールを送ってきた。その中に記載されたいた内容は、下記のような物だ。
お客様各位
コストコでは現在、コストコオリコマスターカードとアメリカンエクスプレスのカードの取り扱いを行っておりますが、2018年1月31日をもってアメリカンエクスプレスのカードの取り扱いを終了いたします。
それに代わり、MasterCardブランドのクレジットカードの取り扱いを2018年2月1日より開始いたします。2017年12月1日より、コストコで使える新たな最強カードとして、新提携カード「コストコグローバルカード」のオンライン入会受付が開始しています。
この機会に、是非、「コストコグローバルカード」のご入会をご検討ください!「コストコグローバルカード」は年会費無料で、高水準の還元率、そして付帯保険等の充実のサービスで皆様に大きな価値を提供するカードです。詳細は同封のチラシをご確認ください。
つまり私が勘違いをしていた内容が上記の内容である。
コストコでは、クレジットカードの支払いの他に、出口付近の併設されたカウンターでコストコ新規入会やクレジットカードの入会を行っている。そこではクレジットカードの入会キャンペーンを盛大に行っていることもあり、私はそこで入会できる取り扱いクレジットカードからアメックスが退き、それに代わりに新提携カードとしてマスターカードが入ってきたのだと思い込んでいた。
マスターカードの入会案内も入っていたことから、マスターカードの入会獲得で得られるインセンティブを狙っている通知。つまり決済にアメックスは無くならないのではないかと認識してしまったのだ。
誤解の発端は日本の「おもてなし」精神
なんの先入観もなく読んでいれば、提携カードの取り扱いを終了するならば、支払いでも取り扱いがなくなることが分かる内容。この誤解は、日本人と外国人の考え方や文法の違いにあるのかもしれない。
実はこのダイレクトメールには、その日本語をそのまま英語にした英語版も同封されていた。つまりアメリカに本社を置くコストコは、英語を日本語に直訳したダイレクトメールを送ってきており、それを見て直訳を疑うこともなく日本人の考え方で日本語を解釈してしまった私は誤解をしてしまったのだ。
一般的には日本語は親切な書き方をする事が多く、「取り扱いを終了いたします。」の後に、「つきましては今後ご利用いただけるクレジットカードは下記の通り。」と、その後のことも案内するのだが、アメリカ式の考えでは「従来前のカード会社は提携の解消をしたため新提携カードの取り扱いを開始します。」と記載することで案内が成り立ってしまう。「提携が終了したんだから決済もできるわけないだろう。」という内容が言わずとも分かることとされる。
もちろん、それに間違いはないのだが…。日本語の説明を見るときは、その店はどこの国に拠点を置いているのかを理解した上で、その日本語を読解した方がよさそうだ。
国によって文章の説明の仕方や考え方、ニュアンスは変わってくる。この考え方は、Amazonなどの海外に本社を置くネットの世界でも共通しており、文化の違いを感じることができて新鮮なのだが、「なぜそこをこう説明(追記) しないのか」と理解に苦しむ場面も多々ある。
私のように日本人の書く日本語に甘やかされている日本人は、ある意味本当に正しい日本語に使われている単語の意味を理解しようとしない癖ができているのかもしれない。
ネットの世界では時間が解決の糸口となることも、実際の店舗では許される時間は限られている。ましてやコストコのような大量買いをするスーパーでは、クレジットカードで決済をする方も多く、現金を持ち合わせていないことも多いだろう。今後この様な案内が届いた場合は、呉々も注意をしたいものだ。
コストコで使えるカード
コストコで使用できるクレジットカードはマスターカードだ。マスターカードのブランドが着いていれば、コストコで入会できるコストコグローバルカードである必要はない。現在マスターカードブランドのクレジットカードをお持ちならば、そのクレジットカードを使用することができる。