Appleが将来的に発売するMacノートは、防水性能を手に入れて、豪雨にももろともせず、お風呂場でも使用できる可能性がある。
なんとも勇ましいこの機能は、Appleが取得した特許が未来を物語っているように感じる要因である。
2021年3月4日、Appleは「電子機器の液体流入制御」に関する特許を取得した。
米国特許商標庁が公開した特許の概要欄には、下記の内容が示されている。
侵入物質の侵入緩和および制御機能は、携帯型電子機器のハウジングの隙間にあるフレキシブルケーブルおよびケーブルカバーを使用するヒンジ内に配置されている。特徴は、カバーまたはデバイスハウジングのカバーに面する表面上の疎水性素材、カバーとデバイスハウジングとの間のバリア、トップケースのカバー対向面上のチャネルまたは突起、一連の異なるトップケース表面が含まれる。カバーとトップケースとの間の接触表面積を制御し、フレックスカバーのプロファイルを制限する。
この特許は、Macノート本体とディスプレイを繋ぐヒンジについての特許で、Mac内へ水分の侵入を妨害するために多くのメカニズムが用いられている。
基本的には、ディスプレイを繋ぐフレキシブルバンド(ケーブル) に疎水性の材料やフォームを用いることで、バリア機能を形成する基本構造が示されており、浸入した水は設けられたルートを通り外へと排出するように迂回措置が執られているようだ。
Macの防水性を高めるためには、この特許が示すヒンジの防水処理や、そのほかにもキーボードやポート部分への防水処理を行わなければ成立しないはずである。
そして防水処理の要として、一番肝心な部分にAppleは既に取り組んでいる。それは、排熱処理を行う吸排気ポートの削減である。
パソコンというデバイスを見たときに、MacBook Airは珍しい構造として、排熱ファンを使用しないファンレス構造を取り入れた。つまり、Mac内へと繋がる重要な開口部を塞ぐことができたのである。これは効率のいい処理装置を搭載したことで、エネルギーが熱へと変換される量を減らせられたことが貢献している。
もしかすると近い将来リリースされる次期型のMacBook Airは、防水性能が盛り込まれているのかもしれない。
特許が示す構造は、あくまで特許であり、それがデバイスに絶対反映されるとは限らないことに注意したい。しかし、Mac内へと繋がる一番大きな穴、吸排気に使用される開口部を削減できるメリットを持つMacBook Airは、防水機能を手に入れるデバイスの有力候補になっている可能性は高い。