Appleは、未発表のモノの漏えいを防ぐために、新たなガイドラインを設けたようだ。
しかし、この強化されたガイドラインは、人の口という緩い部分を締め付ける効果は発揮せず、漏えい防止のために更新されたガイドラインが漏えいするという むなしい事態が起こっている。
The Infomationにより公開された内容は、顔認証と基本的人権から始まる文章で、Appleがサプライチェーンなどに関わる人々に認証を要求するといった内容である。
これまでAppleは、エンジニアなど最重要な部分へアクセスする人々に、入室時などのセキュリティを設けていた。このセキュリティが、これからは組み立てに従事する従業員にも及ぶことになる。
Wistron社の工場長から漏れ出た話によると、これまでセキュリティレベルが低かった生産工場に、顔認証の端末を設置するようにと指示が来たようだ。
Appleは、自社施設へのアクセスは、カードやバッジを利用したセキュリティを用いているが、サプライヤーなどには顔認証や指紋のスキャンを求めている。
サプライヤーは、Appleの製品を製造するために、年間で140万人から180万人の労働者を雇用するともいわれており、おそらくカードやバッジなどの紛失によるセキュリティレベルの低下や、カード発行の費用を考えると、顔認証や指紋認証が安い費用で収まると考えたのだろう。
しかし、これほどまでに出入りの多い労働者を管理するセキュリティシステムは、カードを使わなくとも莫大な金額になるはずである。Appleと自社従業員の板挟みに合うサプライヤー上層部は、相当頭を抱えていそうだ。