次世代のiPhoneは、Lightningポートを廃止し、代わりのポートにMagSafeポートを有する可能性がある。
2021年3月2日、Appleは「磁性体の表面接触」に関する特許を取得した。
米国特許商標庁が公開した特許の概要欄には、下記の内容が示されている。
本願は、時期的に動作する電気コネクタに関連する。電気コネクタは、外部から加えられた磁場に応答して移動する稼働磁気要素を含む。いくつかの実施形態では、電気コネクタは、コネクタが結合されるように設計されている電子デバイスに関連する外部から加えられた磁場に応答して、凹部の位置から係合位置に移動する凹部接点を含む。いくつかの実施形態では、外部磁場は、一致する極性パターンに関連付けられた接点を凹部の位置から引き出すように構成された特定の極性パターンを有する。
iPhone 12シリーズには、ワイヤレス充電をベースにしたMagSafe充電システムが備わったが、特許が示す内容はiPhone 12のそれとは異なり、Macに搭載されていたMagSafeがベースになっているようだ。
MagSafeの起源を辿ると行き着く先はMacノートで、iPhoneがワイヤレス充電から派生したのに対して、Macは金属の接点を有するものだった。
特許の内容を確認していくと、充電ケーブルの端子部分はデバイスのポート開口部に磁力で誘導される。そして、デバイスの接続先に充電端子が吸い付くように結合する。吸い寄せられて接続された磁性体の表面接触部分の内部には、スプリングが内蔵されており、このスプリングの先端に取り付けられた磁性体がデバイス側へ近づくことで充電が開始される。
Appleは、トラブルが起きたiPhoneの回復に、Lightningポートを使わない方法を研究しているといわれており、将来的にはポートを有さないiPhoneが発売されると考えていた。
この特許が示す接続方法が現実にiPhoneへ搭載されるのであれば、Lightningポートの廃止は確実だが、接続ポートを有さないiPhoneの登場は見送りになるのかもしれない。
最もAppleが取得した特許は、そのすべてがデバイスに反映されるのではなく、そのまま姿を消す特許も存在するため、特許がデバイスの方向性を確実に決めるものではない点に注意したい。