新しく登場した3タイプのMacは、Intel製のCPUからAppleシリコンへと切り替えられて、新たな門出を迎えた。
システムの大幅な見直しが図られたMacは、どうしても内部の機構に気を取られがちだが、キーボードを含む外側にも変更が加えられていることに注目したい。
3タイプの1つとして、Appleが2020年にリリースした新型MacBook Airは、マジックキーボードの仕様に変更が加えられ、文字の入力を頻繁に行うユーザーにも好感が持てる仕様となっている。
下の写真を見てお気づきになったことはあるだろうか。是非、拡大してご覧いただきたい。
▼2020 MacBook Air JIS
▼2020 MacBook Air US
十字キーの仕様とファンクションキーの内容が、2019年モデルのキーボードと異なっているのだ。手探りで使用することの多い十字キーは、押し間違いが多いと不評だった大きさから、好評を得ていた元の大きさへと戻された。
ファンクションキーに関しては、使用頻度の少ないものを別のものへと入れ替えて、より効率的に使用することが可能となっている。なお、使用頻度の多い再生に関するキーや、画面の輝度調整については、現状維持の策が取られており、キーボードの適切な進化を見ることができる。
ちなみに、撤去されたファンクションキーの機能は、キーボードの照度コントロールである。
そして、キーボードには、見えない部分も改良が加えられた。2019年モデルまで採用されていたバタフライキーボードは、Macノートの薄型化に大変貢献したものだが、いかんせん不評が続いていた。そこで、Appleが新たに採用したものは、以前から好評を得ていたシザーメカニズムのキーボード。
押しやすいシザーキーボードが復活したのである。改良が加えられて、2020年モデルの新しいMacに内蔵されたキーボードは、以前とまったく同じ使用感なのか、その辺りについてはハッキリとしない。
しかし、長時間没頭をすることが多いご職業や学生の方にとって、2020 MacBook Airを購入するメリットの1つとして、シザーキーボードの存在は大きい。
没頭するといえば、MacBook Airは、その“没頭” に邪魔をすることがなくなったようだ。排気ファンが音を立てなくなったのである。
M1チップを搭載して新たな門出を迎えたMacBook Airには、廃熱を行うための排気ファンを採用しないファンレス仕様として登場した。
Macを集中して使用したいときに、排気ファンの音が耳障りだという人は多い。Macは、Windowsと異なり、相当静かな部類のデバイスである。しかし、不意に高負荷が掛かったときに、大きく回り出す排気ファンの存在は、集中力を途切れさせる原因である。
新たに与えられた高性能チップのお陰で、とてつもないパワーと静かさを与えられたMacBook Airは、なにかに集中するための相棒としてはちょうどいい。
ファンレス仕様である点と、メモリの最大容量が16GBであることから、動画の編集のように、大きな負荷が掛かる作業には向いていない。しかし、満足のゆく時間を共有できるパートナーとしては、アリである。