Appleは、公式オンラインストアで注文された商品が、顧客の元へ届くまでの時間を短縮しようとしている。
現時点では、米国とカナダの2国のみとなるが、オンラインで注文された商品は、届け先住所に近い小売店から顧客の元へ発送が開始されるとBloombergは伝えている。
対象となる店舗は2国に点在する約300の小売店で、その店舗は通常運営に合わせて配送センターの役目を果たすようだ
オンラインストアで注文された商品は、本来であれば中国から直接出荷されて、世界中の顧客の元へ届けられている。しかし、この方法では、世界中にいる顧客へ荷物が届けられるまでに余分な日数を要してしまい、不満に感じる人もいる。
人の心理は、なにかを知り得た時から、実際にそれが完了するまでの間が長いと不満を感じる傾向にあり、新たに取り入れられた発送方法は、従来まで顧客が持っていたマイナス要素を軽減する可能性が見込まれる。
新しい発送スタイルは、おそらく感染病により空きができた店舗従業員に、充実したタスクを提供する目的も含まれているのではないだろうか。
自粛が続く中、店舗へ足を運ぶ客は減少傾向のまま、オンラインによる注文が増えている背景もありそうだ。
小売店からの発送が一般化すると、もうひとつ利点が出てくる可能性がある。それが、発売日の告知から発売されるまでの日数短縮である。
中国から一斉に発送が開始されている現状では、店舗へ届けられる在庫と、顧客へ直接届く在庫の関係で、それを担う物流にも大きな負担がかかっている。そのしわ寄せを各店舗で吸収することで、告知から発売日までの時間も短縮できる可能性がある。
発送方法の変更が反映されるのは、昨日お伝えしたiPad Air 4の発売からだろう。ストアに多くの在庫が入荷し始めていることから可能性は大きいように感じる。