Appleは、2022年に発売を予定するiPhoneにペリスコープズームを採用した超望遠カメラを搭載する可能性がある。
Ming-Chi Kuo氏の新しいレポートによると、レンズサプライヤーである韓国のSemcoと中国のSunny Opticalが、Appleのレンズサプライヤーとして参入すると予測している。
以前のKuo氏によるレポートでは、台湾のサプライヤーがペリスコープに関する計画に関係していると伝えられていたが、計画が先に進んだのか、サプライヤーを新たに参入する供給元へ変更する可能性が出てきている。
ペリスコープレンズを搭載する計画については、現在も進んでいる計画であり、変更はなさそうだ。
Appleは2016年に、ペリスコープレンズの特許を「折り畳み望遠カメラレンズシステム」として取得している。
概要欄の一部を抜粋すると以下のような構造となる。なお、分かりづらい要素があったため、カッコ内に補足を入れていることと、理解しやすいニュアンスに変更している部分があるため、原文とは異なることを予めお断りしておこうと思う。
折り畳まれた望遠レンズシステムは、屈折力を有する複数のレンズと、光路である折り畳み要素(鏡) を含む。カメラが捉える光は、第1の経路でレンズを通して入り、折り畳み要素で屈折する。折り畳み要素で屈折させた光(表裏反転した光) は、第2の経路を通る際に元の光の状態に戻り、光センサーでプレーンな映像を捉える。小型の内蔵カメラで、高品質な光学性能と高解像度を実現する。
iPhoneなど、厚みが薄いデバイスへ高機能なカメラを内蔵するには限界がある。標準の望遠を有さないカメラであれば、それほどの厚みを有する必要はないが、望遠レンズともなれば必要とされるレンズ枚数も多くなり大きな奥行きを確保しなければならなくなる。
そこで登場するのが屈折を利用したペリスコープである。ペリスコープは、Zの字を思い浮かべていただければ想像しやすい。Zの文字にある2つの角にミラーを配置し、書き始めの左上の部分には外から見えるカメラレンズ、終端の右下にはカメラのセンサーを内蔵し、Zの縦軸の部分にズーム用レンズを配置する。複数枚で構成されるズームレンズは、レンズとレンズの間の空間を伸縮させることにより広域から望遠までを撮影できるものとする技術である。