Appleは、日本時間の2020年9月16日AM2:00に発表イベントで、新しいApple Watchの発表し、9月18日から発売すると伝えた。
新しく登場するモデルは、従来のApple Watch 5の後継モデルであるApple Watch 6と、安価な廉価版となるApple Watch SEの2種類で、価格は前者が42,800円(税別) から、後者が29,800円(税別) からとなる。
Apple Watch 6は、時計の存在がストレスとならないような工夫も採用されており、千差万別な好みにも対応できるものとなっている。
Apple Watch 6
カラーは、新たに深紅のレッド(PRODUCT RED) と、深い色合いのアトランティックブルーが新色として追加されている。
機能面での追加は、標高を表示できる高度計と、血中の酸素濃度を測定することができるセンサーが搭載されている。酸素濃度については、時計の裏面に赤外線センサーが追加されており、実測には15秒間を要するようだ。
Watch 6を動かす心臓部には、新たに開発されたApple S6チップが搭載され、旧型よりも20%も優れた効率であることが伝えられた。
表示面は、常時オンのモードを選択することができるようになることと、画面が従来のものよりも2.5倍明るく表示できるように改善が施されている。そして、代わり映えのしない時計に飽きることのないように、新しい文字盤の追加も行われていることにも注目したい。
Apple Watchを腕に固定するためのバンドには、フックを用いずに装着できるソロループという新しいものが用意されている。従来の時計のベルトは、脱着時に金具で止める作業が必要であった。しかし、ソロループはブレスレットのように時計をそのまま腕に通す構造をしており、時計の脱着にフックやボタンを利用していないのが特徴となる。
新しいバンドの提案は、健康を維持するためにもストレスにならない工夫の1つだろう。装着や取り外しにストレスを感じづらいバンドの仕組みは、デスクワークでの不満も解消しそうだ。キーボードを操作していると、デスクに当たる金具の存在が不便で仕方なかった人にとっても好ましい存在となりそうである。
Apple Watch SE
Apple Watch SEは、削れる部分は削ってリーズナブルに提供できることを意識したモデルとなる。大人のみならず、子供がオーナーとなることも考えられているモデルであるが、デザイン面ではApple Watch 6と何ら遜色のないものとなっており、見た目にチープさは一切見受けられない。
搭載されるセンサーは、2つのセンサー(血中酸素濃度センサーと電気心拍センサー) を除き、Apple Watch 6と同じ内容のものが内蔵されている。
Apple Watch 6同様に、回線を持つセルラーモデルも用意されているため、iPhoneを所有しない人でもApple Watch単体でWatchをフル活用できる。
iPhoneを持たないといえば、Apple Watchだけでは設定ができないのではないかと察した人も少なくないだろう。Appleはその点にも改善を図っており、ファミリーセットアップという新たな項目を追加している。
ファミリーセットアップは、家族の誰かがiPhoneを所有していればWatchの設定が可能となる機能で、iPhoneを所有していない家族のために、代わりにApple Watchの設定と管理ができるものとなる。
Apple Watch 6とApple Watch SEの違い / 比較
Apple Watch 6とApple Watch SEの違いは、それほど大きなものではない。機能面でのお話になるが、Apple Watch 6は画面が常時表示のRetinaディスプレイであり、Apple Watch SEは従来のモデルと同じように必要なときに点灯するRetinaディスプレイを採用している。
血中酸素濃度アプリを使用できるのはApple Watch 6で、SEは使用できない。この違いは、Apple Watch 6にのみに血中酸素濃度センサーと電気心拍センサーが追加搭載されているからである。
両者ともに、高心拍数と低心拍数の通知、緊急SOS(※1)、海外における緊急通報(※2)、転倒検出、ファミリー共有設定対応、コンパス、常時計測高度計を内蔵している。
(※1) Apple Watch Series 6(GPS + Cellularモデル)とApple Watch SE(GPS + Cellularモデル)では、携帯電話通信を使って緊急SOSを利用できます。携帯電話通信機能を内蔵していないApple Watchで緊急SOSを利用するには、ご利用のiPhoneが近くにある必要があります。
(※2) 海外における緊急通報機能を利用するには、Apple Watch Series 6(GPS + Cellularモデル)またはApple Watch SE(GPS + Cellularモデル)が必要です。この機能を利用できる国と地域の一覧についてはapple.com/jp/watchos/feature-availabilityをご覧ください。
結局のところ、最先端のモデルが必要ならばApple Watch 6、妥協できる部分は妥協して、少しでも安く抑えたいのであればApple Watch SEという選択肢で構わないのではないだろうか。