Appleが、そこにはいない遠く離れた人との合成写真が撮れる特許を取得した。Patently Appleによると、この特許はもともと2018年第3四半期に提出され、2020年6月に公開されたものとのことである。
撮影者は、別の所にいる者を自分のカメラフレーム内に招待することができ、あたかもその場に一緒にいるように撮影ができるそうだ。
Appleが取得した特許は、合成グループ写真を生成できるデバイスを対象としている。複数のデバイスで撮影された人を1つの写真に合成して配置できる技術である。自撮り画像は、静止画のほかに、ビデオ画像やライブストリーミングから抜き出すこともできるそうだ。
注目点は、この合成が自動で行われる点である。システムが個々のセルフィーを分析し、配置を自動で決めて生成するそうだ。保存されたファイルは、マルチリソース型のオブジェクトになるため、保存後に配置を移動させることができるという。
写真加工を経験した人にとっては、この特許が示すシステムが いかに高度な物かがお分かりいただけるはずである。髪の毛の奥に見える背景などを一発で処理できる技術。気の遠くなるような研究がなされているに違いない。
様々な理由により、その場に同席することができない人にも思い出を残すという点では理想的な特許である。パンデミックで社会的距離の保ち方が見直される中、こうした技術の発展は近い将来にも役立つ人が増えそうである。
Photo: Apple, The U.S. Patent