Appleは、修理を必要とするAppleのデバイスに、よりよいサービスを提供するため、独立修理業者プログラムを全世界に拡大する。
現在、一部の国で許可された本プログラムは、保証対象外のデバイス修理を担う役割を持つ。
修理に必要な技術は、Appleがトレーニングやツールなどを無償で提供する。そのため、大切なApple製デバイスの預け先として、ユーザーは近場でも安全で信頼できるショップを選択することが可能になる。
交換部品に関してもAppleが純正部品の供給や、その交換必要な工具、修理マニュアルや診断方法なども提供するようで、認定されていないショップで修理を行うような心配はない。
この修理プログラムは、デバイスに付けられた1年保証や、延長保証のAppleCareが切れてしまったデバイスを対象としたものである。保証期間内のデバイスは、このプログラムに対応した修理サービスを受けることができず、引き続きApple StoreやApple正規サービスプロバイダを利用しなければならない。
一部の国で先行する本プログラムに対応した店舗では、ユーザーが純正以外の部品を選択することも可能なようだが、社外品はクレームの元となる品質の問題があるため、今後はAppleがポリシーを追加するのではと予測している。特に日本では大きな問題になりそうだ。
社外品を利用した修理は、純正部品を用いるよりも修理代金を割安に抑えられるメリットはあるが、私は社外の部品を利用した修理を二度としないと決めている。
その理由に少々触れておこうと思う。
私が社外品の交換部品を使用しない理由は、Appleのデバイスとして性能をフルに発揮することができないからである。100歩譲って、性能が発揮されないだけならいいが、品質が全体的にAppleのクオリティに達していない上に均一ではなく、耐久性に大きな問題を抱えている場合がある。
例えば、画面割れの対処として、割れた画面パネルを社外品のパネルに交換したところ、表面に見栄えの悪いブツブツとしたものや地肌の悪さが目に付き嫌気を指した。画面の見え方も純正のようなクリア感ではなく、プラスチックを一枚挟んで曇っているような安っぽい見え方となり、本来の見え方とはまったく異なった。この画面パネルの問題に関しては納得がいかず、数カ所から画面パネルを仕入れて比較を行ったが、いずれも同様の結果で、製造元は同じなのではと疑ったほどである。
とどめの一発は、その交換部品に耐久性がなかったこと。修理費込みで1万円少々出したディスプレイの交換(タッチパネル部分, デジタイザ)は、数ヶ月後にセンサーが異常を来し文鎮化。私自身も修理を行う工具を持ち合わせているため、自分で部品を取り寄せたが、目に見えて品質の悪いものが届いたため交換を断念した経験がある。
ご自身で修理を行う際に社外品を利用することは、非常に安上がりなために、デメリットとなる部分を我慢できる可能性はあるが、修理費用を払ってショップに修理を任せるのであれば、純正部品を利用した修理をお奨めしたい。修理後にデバイスが数日持てばいいというのであれば、社外品で修理を依頼することを止めはしないが、長期的に見ると安物買いの銭失いという言葉が頭の中をグルグルと周り判断を誤ったことを後悔する可能性がある。