iPadのプロトタイプが流出「現行モデルに採用のアレの原型が」


iPadのプロトタイプが流出「現行モデルに採用のアレの原型が」

AppleのiPadプロトタイプが公開された。この写真を公開した人物は、AppleのデバイスコレクターであるGiulio Zompetti氏。Twitterに公開された写真は、初代iPadの試作機で、30ピンのコネクタポートが懐かしい。

写真を拡大して細部を確認していくと、製品としてリリースされたデバイスには採用されていないポートの存在を確認することができる。iPadを縦に持った状態で、本来であれば下側に位置するコネクタの差し込み口が、iPadを背面から見たときに右側面にも配置されているのだ。

開発段階でAppleの開発陣が思い切った試みを決行していれば、もしかするとiPadは複数のポートを搭載して登場していたのかもしれない。

Zompetti氏による説明では、公開した写真のiPadプロトタイプは第1世代のモデルで、デュアルドックシステムの搭載を計画していたことが分かると伝えている。リークだったか、噂だったかは忘れてしまったが、当時情報が流れていた仕様である。

iPadに複数設けられたポートの存在は、設計検証試験の段階で1つのポートに見直されたようだ。

この複数ポートの存在は、後に登場した製品モデルに、別の形で搭載されている。残念ながら第1世代には間に合わなかったが、後に登場する次世代型のiPadには、外部接続のスマートキーボードなどを接続する為のスマートコネクタが、第1世代プロトタイプの30ピンの代替として取り入れられた。30ピンのように、大胆な差し込みを必要としないスマートコネクタの存在は、多くのユーザーに活用されている。

初期の段階から製品に盛り込もうとしていた機能は、時代の流れと共に別の形で実現することはよくある話である。使い方次第では、充電器への接続と別に、外付けの記憶装置などを同時接続して使用するなど、汎用性に富んだ仕様は、後に利便性を向上した接続方法で提供された。

一定の水準に達したiPadなどのデバイスは、今後革新的な考え方がない限り一般的なアップグレードを積み重ねるのみとなりそうだが、製品の試作機には我々の想像を超える仕様が盛り込まれていることもあり、Appleの今後の展開に期待が膨らむ。

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