![[タカブログ] takao.iの思想ブログ始めました。とかいうタイトルはおかしいと思う。](https://yellowcorn.jp/thought/wp-content/uploads/2017/06/1498656865-df6083f84bc562e3a743bffdf29493a4.png)
Belkinは、自動車のエアコン吹き出し口に固定するタイプのiPhoneマウント、Belkin Magnetic Car Vent Mount PROを発売した。価格は4,280円(税別) 。
MagSafe対応のiPhoneで使用できるBelkin Magnetic Car Vent Mount PROは、従来の車載ホルダーのように、iPhoneの固定に必要とする物理的な固定金具は有していない。
iPhoneの固定には、MagSafeに使用されている磁力を使い、吸い付くような脱着を実現しているのが特徴である。
マウントへiPhoneを固定するために、固定アームの調整をする必要もなければ、位置決めをして慎重にiPhoneをホルダーへ収める必要もない。車への乗り降りと同時に、スムーズな脱着が行えるメリットは非常に素晴らしい。
縦向きや横向きに対応するMount PROは、高品質なボールジョイントを採用することで、片手で簡単に向きが変えられるものとなっている。
ただし、大きなメリットがある製品は、少なからずデメリットとなる特性を持つ場合があることを忘れてはいけない。
Appleオンラインストアのアクセサリーに鎮座するBelkin Magnetic Car Vent Mount PROの商品ページを確認すると、概要欄に華麗な濁らせ方をしている説明を確認することができる。その文言は、下記の文である。
安全でパワフルなマグネット
デコボコ道や急カーブでも、高品質なベースとエアコンの吹き出し口に取り付けられる頑丈なクリップが、マウントをしっかりと固定します。
▼Appleオンラインショップの商品ページに記載されている原文
お気づきだろうか。「安全でパワフルなマグネット」の説明をしているのかと思えば、まったくそのことには触れておらず、エアコン吹き出し口へ固定する部分と、そこからつながる円柱の部分が、マウント自体をシッカリと支える安定性について紹介しているのだ。
磁石の力でiPhoneを固定するMount PROは、痛んだ舗装面を走行した際の振動や衝撃、コーナーでの横Gに、必ずしも耐えきるとは言い難く、落下する場合もあるはずである。
もちろん、皆がシルクの上を滑るような乗り心地の車に乗っているのであれば、そんなことは気にする必要がないと思うが、道路はそこそこ荒れており、その衝撃はかなり強く、一般的な自動車のダッシュボード付近には、そこそこダイレクトな衝撃が伝わっていることを知っておきたい。部分的に補修した路面では、コツンとした突き上げを感じることもあるし、大型のトラックが頻繁に通る道路では轍(わだち) もできている。
どのような車載ホルダーも、絶対がつくほどiPhoneを安全にガッチリと固定することはできないが、磁石の力のみでiPhoneを支えるMount PROは、ほかの車載ホルダーのように、物理的な支えを有さないため、その辺りはくれぐれも注意したい。
具体的にいうと、万が一の落下に備えて、運転席のドア付近にある吹き出し口など、落下時にアクセルやブレーキの下へ、滑らかに潜り込むような位置へ固定することは避けるべきである。
もちろん、この商品が悪いといっているわけではない。安全のために、予め知っておくべき点である。
また、エアコン吹き出し口への固定金具については、軽自動車のエアコン吹き出し口や、一部のエアコン吹き出し口には対応していない可能性がある。
軽自動車のエアコン吹き出し口に設けられたエアコンフィンは、乗用車タイプのフィンよりも奥行きが浅い場合がある。そのため、思うような取り付けができず、Mount PRO自体をシッカリと固定できないことがある。
ほかのエアコン吹き出し口では、円形をしたフタがフィンの役割を果たすものや、円形のもので中央につまみを有するもの、それに縦フィンのものに装着ができない可能性がある。円形のものには十中八九取り付けが不可能で、縦フィンのものへは無理に装着をしても不意に外れてしまう可能性がある。また、吹き出し口に大きな傾斜がつけられているエアコンにも正しく固定できない可能性がある。
