Appleが2020年モデルとして新しくリリースしたiMac 27が、OWCにより早速分解された。
2020年モデルのiMac 27インチは、見た目こそ変化はないが、数多くの仕様変更が行われた。その変更の多くはロジックボード (マザーボード)に施されている。
iMacの分解により明らかとなったもののなかで、一番に注目すべき点は、やはり記憶装置に関する部分ではないだろうか。以前Appleの技術者向け内部ドキュメントで見つかった一文に、記憶装置(SSD) の換装に関する内容の記載が見つかり、「フラッシュストレージ(SSD) は、ロジックボードに固定されており、取り外すことはできない。」とされていた。
上記画像は、動画からのキャプチャー画像である。(キャプチャーしたものに文字を付け加えるのは申し訳ないという気持ちだが、日本人は英語に慣れておらず理解に苦しむ方が多いため苦肉の策として、最低限の追記を行っている。ご容赦願いたい。)
iMacの内部は、以前のモデルとよく似ており、一見すると なにも変わっていないのではないかと感じるかもしれない。しかし、前モデルと見比べていくと、大きく異なる点が2箇所あることに気付く。1つ目はケースに追加で取り付けられたマイクの存在。2つ目は存在感のある記憶装置が消えていることである。
動画に映るロジックボードを確認してみたが、通常存在するはずのSATAが見つからない。SATAコネクタは、HDDやSSDといった記憶装置や、CDやDVDなどの外部ディスクを読み込むために必要となるドライブを接続するための端子で、通常はこのSATAに記憶装置のSSDが接続されている。
代わりに存在しているのは、ロジックボードにハンダ付けされた薄くて黒いSSD。残念ながらユーザーはSSDの換装をすることもできなければ、SATAが存在しないことから SSDの追加を行うこともできないことが確認できた。
ただ、悪い知らせばかりではない。データの処理を行うプロセッサ (CPU) は、ハンダ付けではなく、通常のソケットタイプが採用されている。iMacを分解できる知識があれば、CPUの交換は容易に行うことができるため、将来的なアップグレードで悩まされることはないのかもしれない。
また、メモリの追加や換装は、先で紹介しているとおり、iMacの裏に配置されている小窓から容易に作業することができる。ドライバも必要としない作業のため、iMac購入時の予算を削るためには、オプションの追加メモリを選ばず、Amazonや楽天市場でメモリを購入してもよさそうだ。