Appleは2021年4月27日、watchOS 7.4を正式リリースした。
今回のアップデートは、2020年9月にリリースされたwatchOS 7の4回目に当たるアップデートである。
2021年3月に、2回目と3回目のアップデートが施されたwatchOS 7は、2回共にセキュリティに関する問題の修正などが盛り込まれたのみで、システムに大きな変更点はなかった。
しかし、今回のアップデートでは、iPhoneのロックを解除する機能がApple Watchの設定内に盛り込まれた。大きなアップデートとなる。
昨今、マスクを着用して外出することが一般化し、iPhoneの顔認証機能であるFace IDが役に立たず、パスワード入力を強いられる場面が多くなった。
その対策として盛り込まれた機能が、Apple Watchを利用したiPhoneのロック解除。iPhoneのFace ID認証がマスク姿でブロックされている際に、Apple Watchを利用してiPhoneを解除することが可能になった。
この機能を利用するには、前提条件としてApple WatchをwatchOS 7.4にアップデートする必要がある。そして、忘れてはいけないのは、iPhoneのアップデート。iPhoneも本日リリースされたばかりのiOS 14.5にアップデートする必要がある。
アップデート後、設定を有効にするには、Apple Watchの設定を開き、Face IDとパスコードを有効にする。
Apple WatchがFace IDの代替として機能する場面は、iPhoneのロック解除のみとなる。Apple PayやApp Storeで購入の認証を行う場合は、Apple Watchで代替認証を行うことはできず、パスワードの入力あるいはマスクが外せる場面ではiPhoneのFace IDを利用するほかない。
Apple Watchのアップデートを行うには、Apple WatchがWi-Fiに接続されている環境で、「設定」を開き、「一般」から「ソフトウェア・アップデート」を確認する。注意点として、Apple Watchのアップデートは、バッテリー残量が50%以上を必要とすることと、インストールの続行には充電器にApple Watchを置き、給電を開始する必要がある。
watchOS 7.4は、次のような改修が行われている。
- マスクを着けたままFace IDで認証するときに、Apple Watch Series 3以降を使用してiPhone X以降のロックを解除する機能
- 音声通知用のヘッドフォンを正しく識別するために、「設定」でBluetoothデバイスの種類を分類するオプション
- Apple Fitness+のワークアウト オーディオ・ビデオコンテンツをAirPlay 2対応のテレビやデバイスにストリーミングする機能
- オーストラリアとベトナムにおけるApple Watch Series 4以降のECGアプリのサポート
- オーストラリアとベトナムにおける不規則な心拍数の通知のサポート