iOSのジェイルブレイクツールと知られるunc0verは、iOS 14の脱獄に対応した。
今回のアップデートで対応したiOSのバージョンは、iOS 12が12.4.9から12.5.1、iOS 13が13.5.1から13.7、そして注目すべきiOSの最新版iOS 14は14.0から14.3に対応した。
unc0verの開発者であり、ハッカーのPwn20wnd氏によると、iOS 14の脱獄を可能にしたものは、iOS 14.4で修復されたカーネルの脆弱性で、その穴を利用してエクスプロイトとのこと。
エクスプロイトとは、iOSなど、システム部分の脆弱性を利用して、内部システムを操作することで、単にウイルスの場合には「操作」ではなく、「悪用」という言い方になる。最もAppleにしてみれば、単語の選択肢はなさそうだ。
今回iOS 14を脱獄するためにunc0verが用いた方法は、従来用いられていた方法から一部変更が行われており、処理を通過する時間が若干長くなっている。脱獄に覚えのある人は、従来のステップよりもシステムの動きが鈍いと感じるかもしれないが、焦らず待つようにしたい。
ちなみに、処理時間が長くなる部分は、2番目に踏むステップで、だいたい2分前後の時間を必要とする。この理由は、ModernPwnerのcircuta_virosaエクスプロイトを基づいているためである。
話を最初の方に戻すが、既にお察しの通り、iOS 14.4以降をインストールしたiPhoneを脱獄させることは現状できない。Appleは、iOS 14.4をリリース後にiOS 14.3の署名を停止し、ダウングレードを不可能にしている。
しかし、ModernPwnerによると、iOS 14.5のエクスプロイトも持っているようだ。現時点でunc0verが14.5に対応したものをリリースするかについては不明だが、今後新たな進展があることに期待したい。
unc0ver v6.0.0 is NOW OUT.
— @Pwn20wnd (@Pwn20wnd)