AppleがAirPodsの最高峰としてリリースしたヘッドホンが、顧客の元へ到着を始め、多くのレビューを出回り始めた。
オーバーイヤー型のデザインを採用したAirPods Maxは、信じられないほどのハイファイオーディオ体験を提供するものとして、アダプティブEQやアクティブノイズキャンセリング、空間オーディオ機能を備えて登場した。
忠実な音を再現するAirPodsとして、最高の技術を投入して作られたAirPods Maxは、その文言の通り、非常に鮮明で再現性に優れた音を奏でるようだ。
ノイズキャンセリングに関しては、ソニーやBOSEのそれよりも遙かに優れているとの評価も多く、音楽に浸れる時間を作る上でAirPods Maxは、欠かせない存在になりそうである。
音質に関しては、非常に鮮明だとして高く評価するユーザーがいる一方で、暖かみに欠けると感じたユーザーもおり、賛否両論だと感じる部分があった。
暖かみに関する不満を唱えたユーザーは、ソニーのXM3などに比べて、暖かみに欠けており、それがゆえに深みを感じにくいという。
ハイファイオーディオ体験として、再現性を優先したAirPods Maxは、もしかすると、ほかのメーカーが採用している暖かみについて、プラスすることを避けたのかもしれない。
音の趣味は、個人の嗜好が直に出る部分である。おそらく、音質に不満を漏らしたユーザーは、暖かく伸びやかで、軽やかながらも深みのある音を求めているのだろう。
音楽の暖かみは、人の気持ちを動かすものとして重要だと考える人の気持ちも分かる。私もその様なときがあるからだ。しかし、アーティストの気持ちを再現性の高さに求める人がいるのも事実であり、AirPods Maxは、アーティストの真の姿を提供する道を歩み出した可能性がある。
こうした音の再現に関しては、そのデバイスが持つ性質が大きく起因していることも多く、様々な音を楽しみたいのであれば、要所や気分でヘッドホンの使い分けを考えるべきなのかもしれない。
長時間装着する上で気になるイヤーパッドの使用感は、非常に優れていると評価した人が多い。パッド部分の口径が一般的なものよりも大きく作られているのか、耳に当たることがなく快適だと評価する人もいれば、そのもの自体が軽く、つけ心地がいいという意見や、通気が優れていると評価したユーザーも多い。
見た目の美しさに関しては、Apple公式サイトでご覧いただいた通りである。材質やデザイン、それに操作性などは、ほかのヘッドホンを比較対象に持ち出すべきではないと感じている人が多い。
しかし、その材質がデメリットとして出ている部分がある。それが重量。頭部に重みを感じるために、長時間の使用には適していないというユーザーもいれば、没入感を得るためには重みを考える必要がある旨の意見があった。
多くのデバイスには長所がある一方で、それが原因となる短所が存在するものである。AirPods Maxの悩みどころは、美しさと優れた操作性を引き換えに、ほかのヘッドホンよりも重量がやや重くなっているところである。メリットのためにデメリットを受け入れられるのか。購入前の検討は必須のようである。
Partial sources: MacRumors, Various SNS