Appleは、2020年7月16日にiOS 13.6を正式リリースした。
今回のリリースで大きな関心が集まる点は、WWDC20で発表されたCarKey機能が実際に iPhoneで利用できるようになったことだろう。CarKeyは、車がデジタルキーに対応している場合に、iPhoneやApple Watchが自動車の物理キーと同等に機能するシステムとなる。まずはBMWから始まるはずである。走る喜びに新たなワクワクと利便性が増しそうだ。
また、今回のアップデートでは、ベータ版で発見されていたiOS自動アップデートの機能改善が正式に加わっている。従来通り全自動でアップデートを完了する設定のほかに、自動アップデートをダウンロードまでにとどめて、インストール自体はユーザーに決定権を委ねる機能が追加されている。iOS 13.6では、自動インストールがオンになっている状態なので、今までオフにしていたユーザーは設定画面を見直した方がいいだろう。設定は、「設定 > 一般 > ソフトウェア・アップデート」から確認を行うことができる。
ヘルスケアには、新たな周期記録などが追加され、発熱や圧巻などの症状を記録して他社Appと共有する機能なども盛り込まれている。
ほかにも多くのバグ修正など、多くの内容が含まれているものとなる。
iOS 13.6リリースノート
iOS 13.6では、車のデジタルキーに対応し、“ヘルスケア” Appに新しい症状のカテゴリが追加されました。このリリースにはバグ修正と改善も含まれています。
車のデジタルキー
- iPhoneを使って対応車両のロック解除と施錠、およびエンジンの始動が可能
- iCloud経由で紛失したデバイスからデジタルキーを安全に削除
- iMessageでデジタルキーを簡単に共有
- ドライバー固有のプロファイルを使って共有キーを構成し、フルアクセスを許可したり運転を制限したりすることが可能
- 予備電力によって、iPhoneのバッテリーがなくなったあと最大5時間、車のロック解除およびエンジンの始動が可能
ヘルスケア
- “周期記録”から記録された症状などの新しいカテゴリを“ヘルスケア” Appに追加
- 発熱、悪寒、のどの痛み、咳などの新しい症状を記録し、他社製Appと共有する機能を追加
このアップデートにはバグ修正およびその他の改善も含まれています。
- Wi-Fiに接続されたときに自動でデバイスにアップデートをダウンロードするかどうかを選択するための新しい設定を追加
- iCloud Driveからのデータの同期中にAppが応答しなくなることがある問題に対処
- データローミングを有効にしていても、eSIMのデータローミングが無効になっているように表示されることがある問題を修正
- サスカチュワン州からの一部の電話が米国から発信されているように表示される問題を修正
- Wi-Fi通話で電話をかけたときに音声が途切れることがある問題に対処
- 一部のiPhone 6SおよびiPhone SEでWi-Fi通話の登録ができない問題を修正
- 特定の他社製ハードウェアキーボードに接続すると、ソフトウェアキーボードが予期せず表示されることがある問題を解決
- 日本語のハードウェアキーボードが誤って英語(US)キーボードとしてマッピングされることがある問題を修正
- AssistiveTouchが有効になっているときにコントロールセンターにアクセスした際の安定性に関する問題に対処
- 常時接続のVPN接続によって送信されるトラフィックから除外するドメインを管理者が指定できるメカニズムを提供
一部の機能は地域やAppleデバイスによっては利用できないことがあります。Appleソフトウェア・アップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください:
https://support.apple.com/kb/HT201222