iPhone XやiPhone8のディスプレイを見ていると、どうも黄色みがかった時もあれば青白い時もある。この色合い変化の原因は、トゥルートーン(True Tone)と名付けられた環境順応型ディスプレイシステムが表示に影響を与えている。
「ディスプレイのハズレを引いてしまったのではないか」と不安にかられた方もいるかもしれないが、これは決してハズレ商品だからではない。故障しているわけでもなく、それが正常なのだ。
色々と試してもらいたい。太陽光の下、電球色照明の下、蛍光灯の下。iPhoneに搭載されたディスプレイの色合いがカメレオンのようにジワッと馴染む。
このシステム設定が柔軟に働き、他のiPhoneよりも大きな影響を与えているのが iPhone Xに使用された有機ELディスプレイだ。
動きの幅が大きく、機能を知らずにいると違和感を覚えるだろう。よく見ていると繊細な反応変化もしており、6000ケルビンや5500ケルビンといった少しの色変化にも即座に適応をしている。
様々な環境下で表示されるiPhoneのディスプレイが違和感なく使用できるようにセッティングされたトルゥートーンは、iPhoneを手にしたユーザーの環境を把握することで、注視するディスプレイが使用場所へ自然に溶け込むセッティングが施されている。
しかし、この目への刺激を穏やかにしてくれる機能は、ときに所有者を悩ませる結果をもたらすことがある。趣味や仕事にかかわらず、写真や絵を扱うユーザーは色温度の違いで思わぬミスを招きかねない。
適切な照明で作業を進めるのが一番好ましい結果をもたらすのは承知しているが、そうも言っていられない現場もあるのだ。
設定 > 画面表示と明るさ > True Tone (スイッチ)
そこでアップルはiOSの設定にトゥルートーンをオフにするスイッチも設けている。可能な限りオフにすることは避けたい 大変よくできた機能だが、どうしても致し方のない現場では この機能をオフにしてみてはいかがだろう。