Appleは、2018年頃にイスラエルのベンチャー企業を買収し、今流通しているAppleデバイス、例えばiPhoneやiPadのカメラシステムに欠かすことのできない重要な部分となっている。
イスラエルのビジネス新聞Calcalistによると、イスラエルのベンチャー企業であるCamerai Ltdは、Appleが1年半前に数千万ドルで買収し、現在はAppleのコンピュータビジョンチームに組み込まれていると伝えている。
Cameraiは、人が自然に行うタスクをコンピュータに学習させるディープラニングや、コンピュータが画像や動画を理解できるようにするコンピュータビジョンといった高度な写真技術を開発した企業である。
2017年にAppleは、アプリの開発者が拡張現実(AR) をアプリに組み込むことを可能にするARKitを発表した。ARKitは、開発者が実世界を映しだしたものに仮想のオブジェクトを配置するために行う非常に難しいタスクを簡素化することができるもので、現時点でARが普及しつつあるのは、ARKitのお陰といっても過言ではない。
ARKitがリリースされた2017年以降、AppleはARテクノロジーの開発ペースを上げている。Cameraiの買収が2018年から2019年に行われたことを考えると、もしかすると、この急速に発展を遂げようとしているAppleのARテクノロジーは、秘密裏に行われた買収の成果がでている可能性があり、現在開発段階にあるとされるApple Glassのお目見えも そう遠くはないのかもしれない。
Appleは買収した企業が小規模の場合、それを公にすることは少ない。AppleのCEOであるティム・クック氏は、2019年のバークシャー・ハサウェイのカンファレンスで、同年に25社を買収したが、そのほとんどを公表していないと述べている。