Appleが2020年9月16日に正式リリースしたwatchOS 7。この新しいOSにアップデートを行った一部のApple Watchユーザーが、多数の不具合を経験しているようだ。
問題を抱える結果となったApple Watchはシリーズ3で、2017年9月22日から発売されているモデルである。現状で最もリーズナブルなApple Watchは、Watchに関心のあるエントリーユーザーに人気が高く、発売当初から愛用している人も多い。
非接触型ICカードを内蔵したApple Watchは、SuicaやiDなどの電子決済が可能で、アップデート後に不具合が出ては日常生活に支障を来す可能性がある。
不具合は、具体的には どのようなものが出ているのか、Appleサポートフォーラムに投稿された内容を確認すると、軽傷ではない雰囲気が漂ってきている。
投稿者のApple Watch 3は、最新のwatchOS 7へ自動アップデートが完了したところ、1日で3回のシャットダウンを経験したり、ロックされたまま起動しない症状が出てたりしているという。
ほかにも複数の面で不具合が出ている。たとえば天気やアクティビティ、日付などの読み込みに失敗している。WatchをペアリングしているiPhoneからは2回ほど切断されているそう。
バッテリーの消費にも異常が出ている。約8時間の使用では、本来ならばバッテリー残量が80%以上をキープしているはずが、50%ものバッテリー消費が確認されている。
不具合をまとめてみると、以下のようになる。
- 突然のシャットダウンなどWatchが使えない症状
- 通信・同期不良
- バッテリーの過剰消費
新しいwatchOSにアップデートしない方がいいのだろうか。しかし、JPCERTコーディネーションセンターと独立行政法人情報処理推進機構 (IPA)が共同で運営するJVNは、Apple Watchを含めて、旧型のOSに脆弱性があることを指摘しており、速やかにアップデートを行うように呼びかけている。
新しいwatchOSにアップデートしたApple Watchは、旧OSへのダウングレードを行う手段がない。
最新にアップデートしたユーザーも、アップデートが推奨されている旧OS使用のWatchユーザーも、双方が悩む結果は望ましくない。一刻も早くOSの更新を提供していただきたいものである。