Appleは、AppleオンラインストアのiMac Pro販売ページに「在庫がなくなり次第終了します。」との文言を射しこみ、世のAppleファンをザワつかせた。
現在、販売ページで購入できるiMac Proは、オプションとしてアップグレード項目を用意しておらず、単一モデルのみが販売されている状況である。
この件に関して、MacRumorsはAppleへの問い合わせを行い、事の真相を明らかにした。
販売ページの記載について、Appleの回答は、現在販売中のiMac Proは在庫がなくなり次第終了し、次回入荷の予定はない。紛れもなく、その販売を終了することを伝えた。
今回、販売を終了するiMac Proは、2017年に登場したモデルで、スタンダードモデルのiMacでは役不足の処理を担うマシンとして、プロ向けに発売された高性能Macだった。
このMacが登場した理由は、2013年に登場したMac Proから次期型のMac Pro登場までの繋ぎとして発売されたといわれており、拡張性を犠牲にしたモデルはProとしての機能を一部削ぎ落とした仕様だった。
iMac Pro登場後、2020年モデルとして登場したiMacのスタンダードモデルは、iMac Proにオプションとして用意されたナノテクスチャガラス(環境光に左右されにくいガラス) の選択も可能である。第10世代となるIntel i9プロセッサを搭載して向上した処理能力、最大128GBのメモリの選択オプションなど、iMac Proと遜色のない仕様で販売されている。
この比較を進めていくと、iMacの現行モデルとiMac Proの性能の違いは、搭載されるCPUの違いのみであり、わざわざiMac Proを購入する狙いは、その黒く輝くボディの美しさ以外に見当たらない。
Appleは、今後iMacにProモデルを復活させるのか、その辺り付いては言及していない。スタンダードモデルの飛躍的性能向上で役目を終えたProモデルは、もしかすると、このままフェードアウトしてゆく運命なのかもしれない。
なお、2020年モデルのiMacは、Intelを搭載した最後のモデルになる見込みで、2021年に登場のiMacには、爆速を見せつけたAppleシリコンが搭載されるといわれている。
2021年モデルのMacに搭載のAppleシリコンは、2020年モデルのM1チップを改良したモデルで、グラフィックスの性能を向上させたM1Xチップの搭載が可能性として浮上している。