Google Home Miniをモバイルスピーカーとして使いたい。いつもコンセントに繋がり待機しているGoogle Home Miniを解き放ち、自分が使いたいコンセントのない場所で使えるとしたらどれほど快適だろう。
Google Home Miniの設定を済ませて しばらく使用しているうちに芽生えた欲求を解消すべく色々と物色していたところ、Google Home Miniをワイヤレススピーカーとして使用できるように専用設計されたバッテリーを見つけることができた。考え抜かれたそのデザインに、電源のオンオフで使いたいときだけ使えるその快適性は、一度使ったらやめられない代物だ。
Google Homeは、Googleが開発と販売を行うスマートスピーカーだ。「OK Google」から始まる言葉に反応し、様々な疑問や質問に対して答えてくれるほか、音楽の再生やスマホなどを無線で接続することでワイヤレススピーカーとしても使用でき、一度手にすると意外に利用頻度の多いデバイスである。
本体サイズは2種類が用意されており、置き場所を選ばないコンパクトさが人気のGoogle Home Miniと、機能も大きさもフルサイズのGoogle Homeがラインナップに存在する。その大きさの違いはスピーカーの基本性能の違いが大半を占めているようで、細かい部分を除けば使用できる内容に変わりはない。
どちらのサイズを購入しても満足のゆく物ではあるが、スマートスピーカー故の欠点が存在する。それは電力供給源の確保だ。Google Homeは家の要所要所へ設置することで、その場所の利便性を高めて生活をより豊かにする手助けをしてくれる。そのためバッテリーは内蔵しておらず、その本来の目的を達成するには、最低限必要な場所に必要とされるコンセントが存在する必要があり、持ち歩いた先に仮置きして使用することは想定すらされていないようだ。この事が唯一の不満点であり、最大の不満点でもある。
こう考えたことはないだろうか。炊事に洗濯、掃除に庭いじり。車の洗車にDIYと、何かに集中している環境下でBGMとして音楽の再生や、ちょっとしたお手伝いもしてくれるGoogle Home Miniが必要なときに手元にあればもっと作業が捗るのにと。ひとりでいるときの何か物足りない心の穴を埋めてほしいとまでは言わないが、何かに没頭するかたわらや、大勢で集まる空間に楽しさやウィットをプラスしたい。
KIWI design バッテリーベース for Google Home Mini
そこで、常日頃どこにでも連れ出して使用できることを目的としてモバイルバッテリーを接続すべきか、それとも必要な場所へ必要な分だけGoogle Home Miniを設置すべきかと色々模索していたところ、たまたまAmazonで見つけたGoogle Home Miniに専用設計されたバッテリーが快適すぎるので紹介したい。
世界で販売されているKIWI Design
商品に記載されているKIWI design(キウイ・デザイン) は、中国は深セン市に拠点を置くIO TECH(アイ・オーテック) のデザインブランドである。日本で販売されている代表的な物には、今回紹介するGoogle Home Miniのバッテリーベースの他に、Echo dot(エコードット) やHomePod(ホームポッド) に関連する商品も取り扱っているようだ。
販売は、AmazonにKIWIの直営店としてIO TECHの名前で公式店舗を構えており、日本のみならず世界中で販売実績のあるブランドである。
深センといえば、香港の真上に位置した近代的な大都市で、ショッピングの街として多くの観光客も訪れる大都市である。一昔前の深センに連想する物はコピー商品などが軒を連ねる面もあったが、今回私の手元に届いた商品を見る限りではその考えを正すべき時代が来たのではないかと感じている。
応対から覗えた高いクオリティ
おそらくメーカー云々よりも、中国のメーカーが中国で製造していると聞くと、具体的にはどのようなものが届くのかと不安になる部分が少なからずあるのではないだろうか。そこで私が手にしたものを開封しつつ紹介していきたいと思う。
余談ではあるが、疑問に感じた部分をKIWIに問い合わせたところ、大変熱心なお仕事をなさっている印象で、製品にもそれが現れていることが覗えた。
機能美を本質としたデザイン
2018年10月にKIWI designから販売が開始されたBattery Base for Google Home Miniは、白を基調としたマットな質感に無骨さはなく、Google Home Miniのデザインを生かしたバッテリーとして良い印象だ。性別を問わない そのミニマムなデザインは、バッテリーを装着していることを言わなければ、周りは誰も気付かないのではないかと思うほど収まりのいい物となっており、価格以上の品質なのは間違いないだろう。また、さりげなく備えられたストラップは、フックに引っかけて使用する目的を兼ねており、これまで直置きすることのできなかった場所でもGoogle Home Miniを使用できる実用性に長けた便利アイテムである。肝心のバッテリーは7800mAhと大容量で、前面に さり気なく配置されたLEDインジケーターが常に残量を表示してくれている。
フィッティング
装着して持ち運ぶ物だからこそ気になるのはフィッティングではないだろうか。いくらデザインや性能が良くてもフィッティングが悪ければ、それは所詮飾り物だ。それほどまでに高価な商品ではないため、完璧を求めるのは酷かもしれないが、持ち運んで使用することを考えればGoogle Home Mini装着時の善し悪しは気になるところだろう。
そこで、論より証拠と言うことでGoogle Home Miniを実際に装着してみたところ、抜群のフィッティングで、結構な力で振り回しても脱落することもなく、Google Home Miniをしっかりと包み込んでいる事が覗えた。※安全に配慮し実験を行ったが、危険なため真似はしないでほしい。
外装並びに内側のGoogle Home Miniを受け止める部分には肉厚のシリコンが採用されているようで、シリコン特有の柔軟性とグリップが程良く効果を発揮しているようだ。
安定感のある重み
これは狙って重さを決めたのか、その辺りは定かではないが、重すぎず軽すぎない重量を提供するバッテリーは390gあり、軽量なGoogle Home Miniに装着することで、安定性の向上に一役かっているようだ。
商品の到着が待ちきれずにレビューを見ていると、「重い!」と書かれた物が目に付いた。私自身も商品を受け取り実物に触れたところ、想定していた物よりも重く感じたのだが、様々な場所で使用しているうちに その重さは安定感だと気付く結果となった。
Google Home Miniを所定の位置に据え置く際に重さを気にしたことはなかったのだが、不特定の場所へ仮置きする場合、軽すぎる重量は不意に腕が当たり落下させてしまう不安や、強い風に晒された場所では飛んでいかないかと心配になることがあった。その心配をバッテリーの重量がカバーしている安心感はかなり大きく感じることができた。
欠点
しかし、鞄に入れて持ち歩く事を考えると、若干おっくうになる重さには違いなく、割り切りが必要な場面も出てきそうだ。
また、バッテリーの後ろ側に付いている電源ボタンは、一回押すごとにオンオフが切り替わる。気軽に移動させて どこでも軽快に使うことを考えれば大変便利な電源ボタンではあるが、鞄に入れて持ち運ぶことを考えると、鞄の中で何かに当たるとオンオフが勝手に切り替わるのではないかかと言った不安が頭をよぎる部分もあるのは確かだ。
KIWIからはケーブルを巻いて磁石で壁面固定できるマウントも
KIWIからはGoogle Home Miniの無駄に長いケーブルを巻き取ることができ、尚且つ置き場所がないのであればコンセントのAC部分に本体を磁石でくっつけて壁面に固定できる商品も販売されている。キッチンの片隅や置き場所に悩む場所へもスッキリと配置できるので、バッテリーベースと合わせて買っても損はないだろう。
ただし、このウォールマウントには少々欠点がある。Amazonの商品ページの写真のように、ケーブルが上部に来るようコンセントへ射し込むと、Google Home Miniの重みに耐えきれずに差し込み口に隙間ができてしまう。おそらく、海外のコンセントは日本のコンセントよりも差し込み口が硬いため、商品ページのような固定ができるのだろう。
Google Home MiniのACコンセントは、コンセントの金具がACの中心にないため、ケーブルが下に配置されるようにコンセントへ射し込めば幾分固定しやすくなるが、それでも差し込み部分に隙間ができるようであれば両面テープなどを使用して補強することに心掛けたい。
また、写真には写してはいないが、両面テープと磁石が別途付属している。どうしても壁面に固定したい場合は、その磁石をコンセント脇の壁面に固定することも可能だ。